奈川弁コレクション

奈川弁の特徴

東西に細長い奈川では、それぞれ地区ごとに微妙に言葉の言い回しが違ったりします。もちろん、松本市街とも違うし、木曽とも違う・・・峠一つ越えると、感じがぜんぜん違うのは、情報の伝わり方なんかが、地理的条件に決定的に左右されていたということなのでしょう。今じゃ想像できないですけど。ここでは、他所の人が聞いても、すぐにはわかんないだろうなぁと思う言葉や独特の言い回しを中心し、奈川弁をちょっとずつ、簡単に紹介していきます。

奈川弁のご紹介

しみる
 2月には、零下20度以下になる日さえある奈川村では、「今日は寒いね〜」ではなく「今日はしみるね〜」じゃないといけません。寒い、よりもっと寒い、冷たい、凍りそう!手先がかじかんで痛いくらいの寒さに使います。しみ豆腐のしみと同じ意味。奈川村では、豆腐だけじゃなくて人間だってしみると言うお話。 ケニアの人が大阪に来て「こんなに暑いのは初めてだ」と言った・・・のは有名ですが、ノルウェーの人が奈川に来て「こんなに寒いのは初めてだ」とその寒さにびっくりしていたそうです。
ちびっかき
 気が小さいという意味の言葉。「ちびっかきな野郎」なーんて言われたら、かなりケイベツ入ってます。
おつべんこ
 ずばり、正座です。
よたっこ
 いたずらっ子。小さい子によく使います。
ごた
 ごたをこくというのは、文句、それもタチの悪い文句を言うという意味です。何か言われていやな思いをしたなら、それは全てごたになります。正当な苦情である場合は、ごたをこくとは言いません。応用編に「ごたこき」があります。
ささらほさら
 めちゃくちゃ。
びんちょ
 ゆがんでいる、とかちぐはぐな状態を表す言葉です。「あらら・・・びんちょだに」という風に使います。
ごます
 散らかす、とか汚す、という意味。
どさねぇ
 No problem!もんだいな〜い。「どさねぇ、どさねぇ」と使います。関西では「かまへん、かまへん」
へえぶんぶ
 ハエのこと。小さい子が「あ!へえぶんぶだ!」なんて言うのを聞くと、かわいらしいもんです。
やくと
 わざわざ、とかわざと、と言う意味です。意図的にした行為なんかに使います。「やくやく水溜りに入って、靴を濡らした」なんて、小さい子よくしますよね。やっくら、とも言います。
にがっこ
 赤ちゃんのことを奈川村では「にがっ子」と言います。赤ちゃんが誕生してから初めて聞きました。赤ちゃんの性格のことかと思ったら、赤ちゃんそのものを指す言葉でした。
みず
 子育てをしていると、つくづく「赤ちゃんは賢いなあ」と思います。早い子では4ヶ月くらいから「みず」しますが、これも知恵がついてきたからなんですね。人見知りのことです。


ちょちちょち
 これもびっくりしました。擬態語?擬音語?赤ちゃんが手を合わせてパチバチすることです。「ちょちちょちする」などと使います。